マンションのコンパクト化が進み、昔は「狭い」と言われていた30㎡~60㎡ほどのマンションが増えてきています。
「狭いマンションはリノベーションが難しいのでは?」
「コンパクトでも暮らしやすい事例はあるの?」
とお考えの方に、今回はリノままがリノベーションを行った実例をご紹介いたします。
「狭い」というのはあくまで先入観の問題。皆さんそれぞれの「理想の暮らし」にあった広さがあれば、スペースを効率よく使うことで、無駄なスペースがあるお住まいよりもずっと快適に暮らせます。
コンパクトマンションを広く見せるコツや、マンションリノベーションの注意点もご紹介いたしますので、現在リノベーションをお考えの方や、中古マンション購入をお考えの方は是非ご覧ください。
コンパクトマンションのリノベーション実例と間取り
リノままのリノベーションで間取り変更をした事例をご紹介いたします。
今回は、40㎡~60㎡ほどのコンパクトマンションのリノベーション実例です。
【51.3㎡】家具に合わせたリノベーション
51.3㎡のマンションを間取りを大幅に変更した事例です。もともと3DKだった間取りを1LDK+WIC+土間に変更しています。LDKを広々ととることで快適に暮らせるようになりました。
住み替えを機に、ご実家で作られた家具やビンテージ家具を置きたいとご希望されていました。
多くの家具から置く家具を厳選しつつ、コンパクトなスペースに納まるようにプランをご提案し、細部にもこだわってお気に入りの空間を実現しました。
間取りも上記のようにリノベーションしております。洋室と和室をつなげて広いリビングダイニングに変更し、キッチンもペニンシュラ型の対面キッチンを採用しました。
【40.31㎡】収納のための隠し場所
40.31㎡のマンションに、暮らしやすいようにこだわりを付け足した、一部リノベーションの事例です。
1LDKだった間取りを、居室だった部屋の壁を取り払い、オープンに。リビングと奥の寝室との間にクローゼットを設置しました。寝室用に小上がりをつくって、その下に収納スペースを、さらに寝室の向こう側には書斎スペースを作りました。
【44.86㎡】好きなもの・やりたいことを詰め込んだ「マキシマル」
余分なものを持たない、「ミニマリスト」という生き方が流行となっていますが、思いつく限り好きなもの・やりたいことを詰め込んだ「マキシマル」をコンセプトとした事例です。
こちらも寝室を小上がりにし、下のスペースを収納に変更しています。
元の間取りを活かしつつ、映画に出てくるような猫足バスタブや、最後までこだわりぬいたキッチン床のタイルなど、細かい部分へのこだわりが光るお部屋になっています。
【56.81㎡】ロフトを活用してスペースを有効利用
こちらは56㎡のお住まいを4人家族で快適に過ごせるように工夫したリノベーション。
お子様部屋にロフトベッドを2つつくって、その下に勉強机を設置した、「秘密基地」のようなお部屋は子どもたちのお気に入りです。こうして節約したスペースには旦那さまの念願の本棚を置けるようにしました。
構造上、キッチンを動かすことはできませんでしたが、作業台をダイニング側に設けたことでオープンキッチンのように使用できるようにしています。
もともとお持ちだったアンティーク家具が映えるようにフローリングも本棚もキッチンの棚もオークの木材で統一してあたたかみのある内装になっています。
狭いマンションのメリットとは?
一般的に、「狭い」と言われるマンションの専有面積は30㎡~50㎡台(約9坪~18坪ほど)で、間取りは広くても3LDKほどです。
分譲マンションの価格上昇期に「圧縮プラン」と呼ばれる60㎡台で納めた3LDKの間取りが増えたことで、60㎡未満とまではいかなくとも70㎡未満のコンパクトマンションは増えてきています。
また、核家族世帯が増えたことや、共働き世帯の増加などを背景に、コンパクトマンションの需要は高まっています。
コンパクトマンションのメリットは、「好立地でも比較的安い」ことにつきます。
- 好立地であることが多い
- 価格が安い
一つずつ解説していきます。
好立地であることが多い
コンパクトマンションは、好立地であることが多いです。
土地や資材の価格が高騰したものの、マンションそのものの価格は買ってもらいやすいようにおさえるために、狭いマンションが増えているという背景があります。
また、駅前の好立地にすでに築30年を超えるような古いマンションが建っている場合、古い仕様ゆえに、50㎡前後で2DKといったコンパクトな間取りになっているケースもよく見かけます。
面積が狭い分、立地条件の良い物件が選択肢に入りやすくなるので、通勤・通学や買い物に便利なライフスタイルを確立できます。
広さよりも利便性を求める方は、コンパクトマンションも視野に入れてみてもいいでしょう。
価格が安い
中古マンションの価格は立地と広さと築年数で決まってきます。築年数が古めのマンションで広くないお部屋であれば、駅前の好立地であっても物件価格としては安く感じられるでしょう。
最も需要が多い60㎡~70㎡前後のファミリータイプのマンションと比べて、50㎡前後や40㎡前後のマンションを望む方も限られてくるので、1㎡あたりの価格でみても少しお買い得になっているケースもあります。
但し、その場合も「広さ」と「築年数」には要注意です。できれば住宅ローン減税をはじめとする多くの税制優遇の条件である登記簿面積50㎡超の物件を選びましょう。また多くの金融機関では40㎡未満、30㎡未満などの物件になると投資用マンションとみなされてしまい住宅ローンの借入が難しくなってくるのでこちらも要注意です。
「築年数」に関しては1981年6月以降の建築確認で建てられたいわゆる「新耐震」の物件を選ぶ方が無難です。こちらも「新耐震」基準で建てられた物件であることが住宅ローン減税をはじめとする多くの税制優遇の条件になっています。
狭いマンションを広く見せるためのアイデア
狭いと言われるコンパクトマンションは、アイデア次第で広く見せることも可能です。
ここでは、狭いマンションを広く見せるためのリノベーションのアイデアをご紹介いたします。
リビングとキッチンをつないでワンフロアにする
リビングダイニング、キッチンと和室などで細かく部屋を区切ると、風通しも悪くなりますし、光が届かず薄暗い印象になりがちです。
また、昔のマンションは独立キッチンといってリビングとキッチンが隔てられている間取りが一般的でした。
リビングとキッチンをつないでワンフロアにすることによって、採光量が増えますし、広く見えやすくなります。
また、家族の顔を見ながら料理ができ、一体感のある空間にもなるため、リノベーションを行う際は検討してみると良いでしょう。
天井を高くする
天井が低いことで、圧迫感があり狭く感じられることも多いでしょう。
賃貸・分譲を問わずマンションの多くは天井が二重構造になっています。
二重天井をやめることで、床面積が狭くても開放感がうまれ、部屋は広く感じられます。
リノベーションは平面で考えがちですが、天井も含めてリノベーションできるかどうかは一度確認しておきたいポイントです。
壁や床の色に注意する
大幅なリノベーションができない場合でも、壁の色や床の色を変えるだけでも、部屋を広く見せることができます。
暗い色を全面的に使ってしまうと、部屋が狭く見えてしまうため、暗い色は
- 一か所の壁面のみ
- 腰より下の床面のみ
に絞ってアクセントカラーとして使うことによって、部屋を広く見せることができます。
小上がりやロフトを作ってメリハリを作る
小上がりを作ると、段差ができるため自然に空間が仕切られます。段差は椅子代わりになったり、収納スペースになったりもします。狭いスペースを有効に使うことができるため、リノベーションの際に小上がりを作るお客様も多いです。
小上がりにカーテンや障子などを取り付ければ、個室としても使えるため、アレンジ次第で部屋の用途も広がるでしょう。
もし天井高が2.5m程度とれるお住まいであれば、ロフトをつくるのもおススメです。2階建てのように空間を使えるのでスペースが有効利用できます。
家具を減らす
部屋を広く見せるためには、部屋に置く家具を減らすことも効果的です。自分の持ち物が部屋の広さに合っているかどうか確認しつつ、引っ越しやリノベーションのタイミングで家具を厳選すると良いでしょう。
まずは「家具ありき」よりも自分たちの暮らしに必要な物は何か、何をしまうためのスペースが必要か、を先に考えるようにしてみましょう。
リノベーション費用に余裕があれば、収納家具は全てプランにあわせてピッタリのものをつくってしまうと、無駄なスペースを無くすこともできます。
また、部屋を広く見せるためには、背の低い家具で揃えることもおすすめです。背の低い家具を置くことで、天井が高く見えて圧迫感をおさえることができるでしょう。
マンションリノベーションで間取りを変える時の注意点
間取りを変えたい、というのはマンションリノベーションを考える上で最も多いきっかけです。
ですが、マンションリノベーションで間取りを変更する場合には、注意しておきたいポイントがいくつかあります。
間取り変更がしにくい物件もある
マンションの構造には、建物を壁で支えている「壁式構造」と、柱と梁で建物を支えている「ラーメン構造」とがあります。
壁式構造の場合は、建物の構造壁を撤去することができないため、間取りが変更しにくいケースもあります。
リノベーションを行う場合は、ラーメン構造のマンションの方が間取り変更がしやすいでしょう。
水回りの移動は注意
キッチンや洗面台、お風呂などの水回りの位置を移動したい場合、建物の構造によっては移動ができないケースもあります。
給排水管を移動するスペースが取れない「直床」と呼ばれる構造であると、水回りを移動しづらいこともあります。
キッチンは排気をどこから出しているかのルートによっては、オープンキッチンにできないこともあります。
不安な場合は、リフォーム業者に現地調査をしてもらうことをおすすめします。
生活動線を意識して行う
コンパクトマンションは空間が限られているため、生活動線を意識してリノベーションを行うようにしましょう。
例えば、寝室から洗面台への配置がスムーズであれば、朝の支度や、就寝前の身支度がストレスなくできるようになるでしょう。また、玄関からキッチンへの配置を工夫して買い物帰りに買ったものをすぐに冷蔵庫に入れられるように間取りを調整することで動きに無駄がありません。
マンションの管理規約を確認する
マンションによっては、床材の遮音等級が指定されていたり、電気容量に制限があったりする場合もあります。
マンションには「専有部」と「共有部」に分かれており、共有部は原則リノベーションやリフォームができません。バルコニーや窓のサッシ、玄関扉などは通常共用部にあたります。リノベーション前にはマンションの管理規約を確認しましょう。
狭いマンションのリノベーションならリノままにお任せください
リノままでは、物件探しから工事まで全て自社完結で、少数精鋭のチームで連携しながらリノベーションを進めています。
マンションを購入するにあたって、一般的な「広い」「狭い」は実はあまり関係ありません。「立地は譲れない」「自分らしい暮らしのために利便性が大事」「それでもスペースを有効に使いたい」といったお客様の声をヒアリングし、あなたにとって必要な広さはどのくらいなのかをしっかりと見極めていきます。その上でスペースを有効活用することで、様々な要望を実現できるようなご提案をさせていただきます。
まとめ
新築マンションの価格高騰が続く中、中古マンションをリノベーションしたい方は増えてきています。
狭いマンションは不便と思われがちですが、狭いマンションは好立地であることが多く、当然ながら狭いので物件価格もリノベーション費用も節約しやすいです。うまく物件を選べば資産にもなりやすいかもしれません。
工夫とアイデア次第でそれまで以上の空間を造り出すことができるリノベーションで、狭さを感じさせない空間づくりができるでしょう。
リノままでは、中古マンション購入からリノベーションまで、ワンストップでお手伝いさせていただきます。ぜひ皆様の選択肢の一つにリノままを加えていただけるとうれしいです。
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